240万人のアルビストーリー 5

私たちボランティアは毎試合多くのサポーターさんたちと出会うわけですが、
なかには毎試合来て下さるという熱烈ファンも多くいらっしゃいます。
 

岡田恵子は朝から順調に家事をこなしていた。
夫を送り出し、こどもを学校へ見送り、洗濯はいつもより早めに終えた。
特別なことが起きない限り、夕方から彼女の人生最大の楽しみである「サッカー観戦」へと向かうことができる。
弁当をかばんに詰め、実家の母親を迎えに行き、息子をいつものオレンジユニフォームに着替えさせ、準備万端整った。
 
途中の道路は彼女の車をスタジアムまでスムーズに運んでくれた。
試合開始まで1時間以上あり、客席も、平日という事もあってかなり空いている。
最前列より1ブロック下がったところに3人で座った。
絶好のポジションを確保できた。なにもかも順調だ。
唯一難をいえば、毎試合観戦に来ているため、スタンド売店の食べ物に飽きてしまったということだ。
「今日はカップ戦なので、試合開始までは各スタンドへ自由に移動できます。」
近くのボランティアスタッフが教えてくれた。
どおりで、スタンドコンコースの人の往来がいつもより多い感じがした。
次の試合は隣スタンドへ親子でツアーをするのもいいかな、とも思った。
世間では花見シーズン真っ盛り。
しかし、彼女にとってはビッグスワンの素晴らしいグリーンの芝生を眺めながら食べる弁当のほうがずっと楽しい。
見上げると雲ひとつ無い青空がビッグスワンの四角にきりとられたスペースに綺麗に収まっている。
 
なにもかも順調な日だった。
やがてピッチに憧れの選手たちが歓声に迎えられ入場してくる。
恵子はその光景のなかに自分の息子「タツヤ」が将来加わっていることを空想する。
そう、このまま順調ならタツヤはきっとこのピッチに立ってくれる。
彼女は希望溢れる未来を思い描いた。
彼女の傍らでおいしそうに弁当を食べている息子「タツヤ」は、
この春からアルビレックスサッカースクールに入校することを決めている。
 
 


先日ナビスコカップ「甲府戦」でのひとこまです。
市内のOKさんはホームゲームを毎試合観戦されているとのことでした。
ご協力ありがとうございました。
登場人物は全て仮名です。
 
byシュガーレス・ライフ
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